暇つぶしには丁度いい

女子高生の趣味とか日常

オランピアソワレ 天草四郎時貞 感想

二人目はあざとさの暴力!時貞君の番です。

お姉さん呼び、上村ボイス、小動物、そして隠し味の闇であざといレベルがカンストしています。はいかわいい大好き~

今この記事を読んでいる皆さんは時貞のサブキャラスチル付きNTRエンドで胸を痛めていることでしょう。そこの私なりの解説もあるのでぜひ。

相変わらずネタバレ全開なのでご注意下さい。

 

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時貞ルートはじれったい両片思いが長かった璃空ルートと比べて序盤はマッハで話が進みます。まあもともと共通の時点でオランピアと時貞はお友達になったのでプラスの感情からのスタートなんですよね。

手紙配達を始めた理由を語ったオランピアに恋に落ちてしまった時貞は緑の長、常穂殿の勧めもあり、その日の晩に「僕をお婿さんにして下さい!」(そのまま引用)と言ってきます。最初に恋愛経験が少ない初心で奥手な少年だから、という前置きもいじらしいですね。勧められたから求婚したのも事実だと言ってくれたのは誠実で私的にはポイント高いです。

何より、ちゃんと恋したから、お姉さんだから結婚したいと思ったんだよ、と言ってくれたのでプロポーズの言葉としては文句なしです。我ながら時貞に甘すぎる。

しかも時貞、オランピアが島に来たいきさつを話すと泣いてくれます。おまけに、「よく今まで一人で頑張ってきたね…」って。ずっと自分の不吉な生い立ちを、色を怖がられ、一人で寂しくて、愛されたかったオランピアに怖くない、好きだよ、ってまっすぐ伝えてくれるんですよ!?この時にオランピアが時貞に初めて恋をするのも最高。

しかしそう上手くいきません。時貞は自分で名乗りを上げたとはいえ、自分がまだマレビトとして何も為していないことを気にしていて、心が島に根付かず、オランピアの婿となる資格がないと思っているのです。でもオランピアのことが大好きで、結婚したいと思っている。話が進むにつれて時貞が何かをしないと、って周囲の人間によって追い込まれていくのがしんどい。

クリームソーダを食べたりフォトジェニックスポット満喫したり、お勉強会をしたりとデートを重ねていくうちにオランピアはどんどん時貞のことが好きになります。黄泉で明日羽の前で見せた意外な面や、彼の優しさにどんどん惹かれていくのが見ていてかわいい。それと同時に、今にも海へ消えてしまいそうな危うげな時貞に「ここにいて欲しい」と言ったりして彼を繋ぎとめようとするのがしんどい。

あ、ヘブライ語の勉強ができる乙女ゲームはこちらになります!ほんと、お勉強会大好きなんです。それまで彼は「自分が信じる神様」について少し話してくれたのですが、こうして話を聞くのは初めてで。共通の時の「じゃあ仲良くなりましょう!」のくだりを回収するのも最高。しかもこの時の「エリ・エリ・レマ・サバクタニ」が…ウッ 

時計草の話に対するオランピアのリアクションに時貞が嬉しそうに笑うのも、異なる神を信仰していてもこうして分かり合えることが嬉しかったからなのかな…とか思っちゃいます。江戸幕府が400年続いたのも初期の厳格な武断政治の賜物なのも分かるけどさあ。話が変わりそうなので切り上げますね。

 

ちなみに、晶霊の滝で「誰もが自由で平等であるべき」ってこぼすのですが、これが天草四郎時貞感がして私は興奮していました。

 

一方、不穏の影も迫ってきます。流れ着く島原時代の刀、うさんくさい柑南、出回る瓦版に島の住人の心無い言葉。17歳の少年相手に重すぎる…今ここで乙女ゲームの感想書いている17歳の女は何なんだ…申し訳なさすぎる…釣り合うとか釣り合わないとかそんなの気にしないで欲しいけど無理だよね、分かる。

でも前の男は身分も何もかも捨てたうえで「俺が何者でもお前は俺のことが好きだろう?」って言って求婚してきたよ!何も気にすんな!って言ってあげたい。

 

一度何かを変えようとして失敗して、「特別」じゃないといけないから年相応の少年らしいことも、恋も出来なかったから別の人になりたかった。そんな彼の希望はこの島が、彼の過去が許してくれません。

不穏の影か忍び寄るなか二人の距離は順調に近づきます。雨宿りをしに訪れたオランピアの隠れ家で二人は初めてキスをするのですが、まあ尊い。頑なに服を脱がない時貞に逆に「僕を脱がしたいの?」と聞かれて壁に追い込まれてあとはお察しです。この男、たまに全力であざといことするのがズルいですよね。好きな人とのキスって気持ちいいらしいけどする?って。この時にめっちゃ好きって言ってくれるんですけどやばい。声優さんの苦しそうな声も相まってやばい。あ、あと一年前のtwitterで言っていた「淫らな欲望を~」のくだりはここで聞けます。璃空のときと同様にここでフェイントかけられるんですけどこれって他のルートでも続く感じですかね?

細い指でスカートをたくしあげようとして正気に戻った時貞は(逃げ)帰ります。翌日はオシャレなカフェでデート、お揃いの十字架のお守りをくれるのがエモい。が、この後に胡散臭い柑南と薙草らとの会議に出る、ということでお別れします。

どうしても柑南が信じられないオランピアは引き留めようとしますが失敗。時貞はやっぱり何かしないと、と焦っていて。でもそれはオランピアとの結婚のためだから何も言えない。つらい。

この時にオランピアの体質を知って天女島マジックの洗礼を受ける時貞の反応がかわいい。色が戻って残念がるオランピアもかわいい。魂の半身だと言われて焦る時貞が不穏。

 

この後お話は急降下。時貞が泳がないのも、服を脱がないのも、美肌風呂に通いまくるのも全部「痣」のせいだと知ったり、もらった十字架が落ちて不吉さが増したり、独色の若者が政権転覆狙っているとか刈稲が黄泉落ちした真相を聞いたりと嫌な予感ばかりなのに肝心の時貞にはちっとも会えない。きっと明日の朝何かが起こる、と私が確信したときに来客が来ます。来客は案の定時貞。「お命頂戴する!」と言って道摩を殺そうとするのを危機一髪で止めます。やっぱりあのオレンジ頭とロン毛緑がよからぬことを吹き込んだに違いありません。

 

ここで分岐するBADEND①は二人で島から逃亡、というか心中エンド。十字架で縛った二人が綺麗で好きです。ここまで彼を追い込んだのは島の住人であり、島のしきたりであり、何より自分だった、と後悔するオランピアが切ない。なんで17歳の少年をここまで追い込むんだ…というかこの時に時貞をいびるあの二人が完全にいじめっ子で草…こいつら刀持っている人間、しかも相当参っているに対してなめ腐った態度とりすぎでしょ…斬られても擁護できない…腕がァ…!じゃないよ。

 

無事に逃げる時貞を海岸で見つけられたら分岐回避成功。もう帰る…ここにいたくない、いられないとこぼす時貞を見て胸が痛みます。奇跡なんて起こそうと思った時点で奇跡じゃなくなるじゃん…そもそも道摩さんも数年前に「道」作るまでは長やってただけでしょ…生前に関してはどっかの山に引きこもって念仏唱えてよくわからん修行してただけっしょ…自信持ってよ時貞…

私の思いが届いたのでしょうか(届いていない)、ここでオランピアが「奇跡なんていらない!!」と言ってくれます。

役割がないなら私を愛して。それがあなたの役割だと。奇跡なんていらないからずっと私とこの島にいて。彼を追い詰めた人間の一人でありながら彼を手放せないから、だからずっと一緒にいて欲しい。邪魔するものは私が消す。ずっと恐れていた自分の力さえも使うのを厭わずに、必死になって時貞を島に繋ぎとめようとする白夜が最高に好きです。そうして二人はまた隠れ家へ行くのでした。

 

いや今でこそ冷静に書いていますがプレイ当時は私もやり場のない怒りのようなものを感じていました。首の周りにある痣が常に時貞を責めていて、彼に何かを為せよ、と急かしていたのかと。それに加えて最近になって奇跡が起こせない偽物は処刑する、なんて。首を落とされたことのない私ですら想像するだけで恐ろしいのに。それを彼にもう一度させるなんて。あの島の全てはいつも時貞に厳しくて、悲しかったです。信じて、信じて、信じぬいても最後まで何も言ってくれなかった神を呪うのは仕方がないことだと思うのです。それでも嘘つきの自分を、自分の犯した罪を後悔して世界に絶望しなきゃいけない17歳の少年を見ているとフィクション相手に怒りが湧いてきました。ゲーム、というか創作物はこうして感情を揺さぶられるから楽しいですね。話を戻します。

小屋で裸になって体温を温める時にすることと言えば一つ!…ですがその前に二人は祝言を上げます。二人きりで。誓いの言葉を時貞が教えてくれて、白夜は彼の後に言うのですが「…ずっと、ずっと誓いますか?」って念を押すのが一生懸命で切ない。それで時貞がしたい、とのことなので二人はしましたと。相変わらず好き好き言うのなんですかね?二人が幸せそうで胸がいっぱいでした。

幸せな朝を迎えて照れくさそうな二人を見ていられるのもつかの間、この後にまた分岐があります。皆お待ちかねの胸糞エンドです。

 

BADEND② 怪しい馬車に拉致られ、例の橙の長しか使えない島の倉庫に連行されます。刈稲と共に薬漬けになったオランピアは刈稲を時貞、刈稲はオランピアを死んだ恋人だと勘違いしてのNTR。しかも横で柑南にみられるという。どうやら柑南はオランピアのことが好きで、彼女に橙の子供を産んでもらいたいらしいですが…まず白い女の子しか生まれないっぽいので無理ですね。「僕とは全然似てない兄さん、せめて最後に兄らしいことをしてください」とかほざいています。このBADだけ見るとこいつのしたいことってよく分らないんですけど、トゥルー見ると合点がいくんですよね。

子供の時、双子の兄と遊んでいてちょっとした取り合いになったら殴られた、剥にかかったら治療してもらえなかった、まあ可哀そうといえば可哀そうです。それでこの男、剥で体のある部分を失ったと。腕も足もある…でもお兄ちゃんに好きな人との交配を任せなきゃいけない…と。え、ち〇こないの!?そういうことなの!?流石に笑いました。そりゃ笹良ちゃんに迫られても応えられないわ…結婚もできないわ…だからって腹いせに時貞に嫌がらせする?いびる?月黄泉に頼んでもう一本作ってもらいなよ…前のとほぼ同性能の作ってくれるらしいし…いくらそんな大きなハンデ背負っているからって拉致はダメだって…可哀そうだけど努力のベクトルが違う…こいつ何なの…キモ…

で、本編に戻ります。

 

初夜が明けて翌朝!時貞は自分がしようとしていたこと、独色の若者が企んでいたことをコトワリに報告をします。明らかになる柑南の悪事。とにかく柑南をひっ捕らえよう!ということで黄泉へ、海浬君によって紫禁城へ誘導させられ、罠だと分かりつつも最終決戦です。

それにしても時貞は色々分かっていたのだなあ、とこの時再確認できてよかったです。常穂さんが病気で心が弱くなって心にないことを言ってしまったこと、普通に柑南も薙草もタイミング的に怪しいし何かを企んでいること。それでも行動に起こしたのは自分の意志だから取り繕うつもりはないと言い切るのも誠実です。時貞は嘘をつかないで、いつも誠実に話してくれるところが好きですね。

最終決戦では銃を取り出した柑南相手に刀で立ち向かいます。時貞は自分の役目は白夜を守り、愛することだと気づいたのでもう刀の使い方を間違えはしません。「白」の花婿を白鼠が助け、無事に柑南を捕まえます。結婚したら瓦版に書いてもらうから殺しはしない、とのことです。一度死刑を味わったからこそ、もう自分のような人間を出したくない。自分だけ二週目の人生が与えられるのは不平等だから。時貞のこういうところめっちゃ好き… 

 

間違いをしたあの夜に、白夜から役割をもらったからこそ時貞はあの島に根付くことができました。だからあの時の白夜の言葉はとても大事だと思うのです。「奇跡なんていらないから私のそばにいて。あなたの役割は私を愛すること。」そう言われて時貞は人生で初めて、余計なものを気にしないで彼の望みを叶える勇気ができたのかもしれません。そしてその勇気があるからこそ、大事な事実に目を向けて、剣の使い道を定めることができました。

 

伊紗那天で道摩殺害未遂は見逃してもらい、無事に緑の長になることが決まった時貞。なんだかんだ道摩っていい奴っぽいですよね。誰のルートで掘り下げられるのでしょうか。ここで時貞は慈眼さんから桃の種をもらいます。オランピアを守り、愛することは彼女の魂の半身である時貞にしかできません。マレビトとして為す「何か」はこれからの島での日々で見つければ良いのです。まずは出来ることから。死刑廃止を足掛かりに、白夜と一緒に少しずつ島をより良い場所にしていくのでしょう。そんな幸せな希望と可能性を感じさせる結末でした。

 

ということで時貞ルート、無事終わりました。手記なんか読むと結構やるせなくなります。特別のレッテルって重い。自分で自分を偽ることに救いを見出していたとか本人の口からきくと一等つらい。天草四郎が死んだあと、腹を解剖したら雑草が出てきたという話を聞いたことがあります。一揆の終盤で城に籠っていた間、彼はそんな生活をしていたのです。いっぱいお食べ…このルート、史実の人を扱っているのでそういうのを照らし合わせたら延々と書いてしまいそうなのでここら辺でやめておきます。

ファンディスクで少し大人になった時貞が見たいです。楽しみ!!

次は縁、がんばりまーす。

オランピアソワレ 璃空 感想

一人目は名前変換がめんどくさい!璃空君です

最初見たときはう〇プリの聖川〇斗じゃん…とか思った不届き者は私です。だって青いしお坊ちゃんカットだしむっつり(重要)じゃん…ですが!よく見たら後ろ髪が長いんですね、軍服だと三つ編み、私服だとポニテで結構凝っていて好きです。毎朝自分で編んでるの想像するだけで顔が緩みますね。

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がっつりネタバレするので未プレイの方はご注意ください~

共通では一時間くらい遊んで初めて顔を出し、しかも第一印象は最悪!公衆の面前で玄葉にディスられるという辛辣な扱いを受けていますが、”良い奴”なのが隠しきれていないんですよね…なんだかんだ心配してくれるし。しかも彼の真実を知った後だと共通で色層上位の人間と結婚するように、って注意された時の言葉が重い。

個別入ってからも優しさの片鱗を見せつつ口酸っぱく「黄泉へ行くな!」と注意してきます。彼は軍人だし、オランピアは大事なたった一人の「白」だししょうがないのですが。

オランピアから璃空への心象はあまりよくないし、璃空は彼女と結婚する気は全くないのでこれ攻略できるの…?と心配になったところでオランピアは「青」の舞手を見て、すっかりその人の正体が気になってしまいます。同じ舞手として凄く尊敬し、何なら指導してもらいたい!と思うほどです。それでその舞手の正体が璃空だと分かるまでもよかったですね。皆知っているのに言わないで、オランピアオランピアで本人の前で褒めちぎって。

途中でめっちゃ酷いこと言われたりするのですがその時の朱砂の謎の励ましに免じて許してやります。私優しいので。

その後は稽古という名のお家デートで距離を縮めたり、友達って言われて傷ついたり両片思いですれ違いまくったり、舅みたいな人にいびられたりするのですが、二人は惹かれあっていくのです。

とはいっても璃空は次の「青」の長として30まで結婚はダメ、結婚するにしても同じ色の相手じゃないといけない、とのことでちっとも上手くいく未来が見えない。ここで璃空に突き放されてオランピアは悲しみます。好きなのに結ばれない、告白してもいないのに失恋、しかも初恋。オランピアって最初から恋に恋してる、って感じで誰かに大切に想われ、自分も大切に想いたいと切実に願っていたので同情しました。

そんな中、怪しい馬車に乗って拉致されそうになったのを璃空に救ってもらい、お話は一気に加速!璃空が(いい意味で)吹っ切れて、見ていて爽快です。

人相手に抜を使ってしまった贖いとして自分から色紋を外して黄泉に下ると伊紗那天で言い切ります。そしてオランピアを狙った人間を自ら捕まえる、と。ついでにオランピアのことが好きだと告白しちゃいます。唐突な気もしますが今までの煮え切らない態度とは180度違うので成長を感じました。(謎目線)

こうして自分から黄泉に行ったことで璃空の株は急上昇、紫禁城の一番いい部屋を縁にもらい、何やらコソコソしながら黄泉で暮らすようになります。そんな中でやっと!オランピアとキスをしたり、自分について話してくれるようになりました。マジで長かった。正直それまで縁とか玄葉とか朱砂の優しさに癒されてはもうこの人たちでいいじゃん…とか思っていた身としては大歓喜ですね。

黄泉の人間を蔑み、色層の選民意識にこだわりまくっていた璃空は島で最も重い罪、「ハズシ」の子だったのです。うわ~~そう来たか!!!って感じですね。お前は次の長だぞ、と言われて育つだけでもプレッシャーは半端ないはずなのに、本当はどこの誰かも知らない人の子供で、色が奇麗だから拾われた。なんて10歳で知ったら自分を取り巻く世界がひっくり変えると思うのです。優秀じゃないと「青」じゃないと思われて黄泉に連れていかれるかもしれない。そんな不安は彼をいつも苛んでいて、どこかおかしい階級制度にも反発をしないで生きていたのでしょう。

という風に色々明らかになったところで誘拐犯も分かり、追い込む準備も出来た璃空はオランピアとともにコトワリへ。朱砂にうだうだ言って協力を頼むと「水臭い!」と一蹴。男の友情って尊い…璃空も朱砂も昔から仲良しだそうで、二人の関係が見えて結構好きなシーンです。璃空は朱砂には自分の出生について話しているそうで、それでも友達で居続けてくれた朱砂を本当に慕っているのだろうなあ。

気持ちあっさりなのは否めませんが、最後に真犯人の舅っぽい人を捕まえて事件は解決します!意外性はあまりなかったですね。怪しい格好しているし。育ての親をこんな形で捕まえるのは不憫だとは思うけど、珠羅大姉と真犯人の彼のついてのエピソードをもっとください…ハズシにやけに否定的なのも自分だって叶わない恋をしているのに…みたいな気持ちがあるからでしょう!?そこを!!もっと!!くれ!!

というのがざっくりとしたあらすじで、お話の中ではちょいちょい天供島の不思議とか黄色い双子についてとか小さなプロットがいくつかあるのです。個人的には白鼠とイロハバナのお話が好きです。これはほかのルートでも大事なお話なのですが、「白」のお婿さんは仲人として白鼠、選ばれた証としてイロハバナが与えられるのがしきたりだそうで。こういう設定大好きなんですよね。運命大好きマンなので魂の半身とかいう言葉にもときめきますし。

ところで、限定版のカバー絵で璃空が握っているイロハバナと手紙、手紙は一つ目のバッドエンドのものでしょうか。普通に考えるとそれだと思うのですがなんだか不穏で納得がいかないというか…それともオランピアが配達する手紙?でも璃空だけ持っているのも…うーん。

バッドエンドといえば、死刑執行人になるエンドはトゥルー見てからだと結構来ますね。あんなに恐ろしい声を聴いたことがない、って言い切るほどトラウマになっていたみたいなので。持っている力で人を殺めた贖いとして彼自身が望んだ、っていうのも真面目ゆえに自分を追い込んでしまう危うさが…つらい。

璃空が波にさらわれてオランピアは誰も愛せなくなり、世界の終わりを待つ方のバッドエンドは悲しいけど好きです。ずっと苦手意識を持っていたのに大事な人を失った同士だからこそ、珠羅大姉と理解しあえるのもなんだか切ない。どこかオランピアに冷たかったのも自分は手に入れられなかった幸せを得る権利をオランピアが持っていたからなのだろうし。この人に随分肩入れしてしまう。スチルは本当にきれいで、光が差し込んでいるのに昏くて、胸が締め付けられました。

恋愛面としてはお互い初心で長い両片思い期間があったものの、璃空が吹っ切れてからは結構トントン行きました。最後は交配できてよかったね!

二人ともとても自尊心が低くて、こんな私(俺)なんか…みたいなのが根底にあるんです。オランピアは人を簡単に傷つけ、殺してしまう恐ろしい力に稀少で畏れられる「白」という身分が他者からの好意に鈍感にさせ、愛される自信を無くしていて。璃空は罪深い生まれの自分なんかが、に加えて謙虚すぎるがゆえに自分のことを意気地なしだとか思っているみたいで。だから二人とも褒められるのに弱いんですね。オランピアは自分を独りにする白い髪を、璃空は自分が全うすべき役割である鎮魂の舞を褒められたのがきっかけの一つかな、とは思います。お互いチョロいからすんなり恋に落ちた気もしなくもないです。

それにしても今作、ニルアドの製作陣なのでまあエロかったです。璃空は童貞なので縁とかどうなるんでしょうかね。初めてキスした後も外でやりそうになったのも読んでいて焦りました。さすがに外で初めてはレベルが高すぎる。杞憂でした。このあたりの「10年も待てない。」が最高なんです…この男、他人の前ではオランピア、もとい白夜のことを好きだとか言うのに肝心の本人の前ではちっとも言わない。それでもやもやしているときに自分の望みをはっきり言ってくれたらうれしいよね。白夜も嬉しそうで幸せでした。

実際に一線を越えるのは縁とカメリアにお膳立てしてもらって白夜に押し倒されてからなんですけどね。この意気地なしが!!末永く幸せになれよ!!終わった後に髪を梳くのが二人とも美人過ぎて素敵だった…恋人にしてもらいたいことランキング(日常編)第五位には入る”髪を梳く”…あ、四位は僅差で”ドライヤーで髪を乾かす”です。触れ合う時間が長いのとシャンプーの香りがするのがポイントですね。

 

終盤の文章の熱量に我ながら引きますが、感想はひとまず終わりです。今朝終わった時貞の感想も近いうちに上げたいところです。ほんとよかった…時貞は私の性癖ドストライクだったので熱量がすごいことになる予感がします。

ではまた~

 

オランピアソワレ プレイ中感想 ネタバレなし

コロナのおかげで学校も無くなり、家では勉強漬けの日々を送っています。

朝五時半に起きて七時半までゲーム、朝食食べて八時から十二時まで勉強、昼食食べたら十八時まで勉強、夕食と風呂を済ませたら日付が変わるまで勉強。勉強のモチベが下がりつつあるので今日は毎朝少しずつ進めているオランピアソワレの感想でも書こうかな~なんて思った次第です。

個別ルートのネタバレはないです。共通は自信ないです。(多分ない…)

あらすじ

命よりも色を重んじる天供島でたった一人の「白」の少女、”オランピア”。

18歳を迎えた彼女は稀少な「白」を途絶えさせないために、交配相手を探すことになりました。

色層という物騒な階級制度のある島で彼女は唯一、好きな「色」の男性を選ぶことができます。

過去の出来事から外界との交流を拒んでいた”オランピア”ですが、本当の自分を愛してくれる人、自分の”魂の半身”を求めて彼女は一歩踏み出すことにしたのでした。

 

こんな感じですね。鍵かっことアポストロフィが多くて意味深な感じになってしまいましたが、これでも分かりやすくしたつもりです。「白」は何故彼女だけなの!?”オランピア”って何!?とかの謎は割と序盤でひとまず解決します。真相は別っぽいけど…

ヒロイン

圧倒的さといさん美少女!真っ白な髪でデコ出しスタイル、民族衣装っぽいお洋服がかわいいです。もちろんさといさんがキャラクターデザインを手掛けているので攻略対象からサブキャラまでみんな美形。とにかく美形。

口調はお嬢様っぽいというか、育ちが良さげで好感が持てます。美少女設定でとにかく容姿を褒められるのですが、過去のことや「白」であることも相まって自尊心は低めです。だから鈍感、ではあるものの、大切な時にしっかり拾ってくれる子なので話の進行を妨げたりはしません。というかチョロい。見知らぬ男性(サブキャラ)に話しかけられて「この人が私の運命の人…?」なんて思って緊張したりします。かわいい。

性格は素直で無鉄砲。自分が悪い態度をとったら反省してすぐ謝りますし、優しくされたらちゃんと「ありがとう」って言える子です。自分の行動がただのおせっかいで、迷惑かもしれないと分かったうえで行動することができる賢い子でもあります。何かを変えよう、って思ったらすぐ行動に移しては周囲から心配されるのですが、その前にちゃんと相談はするので考えなしではないです。とにかくいい子。

攻略順

ライターの片桐由摩さんのブログを参考に、

璃空天草四郎時貞玄葉ヒムカ朱砂 の順で行きます。

朱砂とヒムカは攻略制限ありです。

あと、かなり共通が長いです。共通の間は選択肢なしで話しっぱなしなのですが、舞台の天供島の不思議やヒロインの生い立ち、攻略キャラ達の意味深な様子が掘り下げられるので無駄に長いわけではないですね。共通が終わってから、キャラ選択で個別が始まります。

 

感想

ここからが感想。まだクリアしたのは一人だけなので何とも言えないのですが、どうやらこのお話はドキドキお婿さん探し!ではないみたいなんです。いやもちろんお婿さん探しはするのですが、そのお婿さんとこの島どうするよ?って向き合うお話なのです。

あらすじにもあるように、この島には物騒な階級制度があります。

「原色」の「赤」「青」「黄」が一番偉く、次に「独色」と呼ばれる「紫」とか「緑」の人たちが並び、その下に「有色」の甲・乙と続きます。今挙げた人たちは島の地上で暮らす人々で、色も最大で四色、あまり濁っていない「交配に成功」した人たちです。それ以上色が混ざった人たち「交配に失敗」したので太陽の届かない地価の都市、「黄泉」に生まれた時点で落とされ、基本的に一生地上へ上がることは許されません。

これだけでも十分物騒なのですが、この島、地上の者同士でも「原色」と「甲」などの身分違いの恋もご法度!身分違いなのに恋をしてせっくs…もとい交配をしたら現行犯逮捕で死刑です。おっかねえ。

外の島から来たヒロインと彼女が選んだお婿さん候補はこの島の階級制度に多かれ少なかれ反発心を持っています。それがシナリオを動かすのですが、結構ドラマチックで読んでいて楽しいです。ほかにも異文化理解とか島にまつわる不思議、主人公一族の謎についても触れますし、キャラによってアプローチが違うので似た展開にはならないです。まだ二人だけど。

もちろん恋愛面もちゃんと乙女ゲームしています!最初から交配しろ子供のこせって多方面から言われるしCERO:Dなのでまあエロいです。ニルアドプレイ済みの方ならあれと同じくらいだと思ってください。今のところ突拍子に仕掛けられてはいないのですが、二人とも童貞だったので何とも言えませんね。参考にならなくてごめんなさい。縁とかめっちゃ手が早そう。というかキスするだけでもそこら辺の乙女ゲームよりかはエロいのでえっちなのやりたい!って人にはおすすめ。後日談とか18禁の壁に挑んでるチャレンジ精神を感じられます。

全体を通して説明不足感は全くなく、真相に近い人あたりの話で色々分かる予感がします。粗削りで風呂敷たたみ切れていない乙女ゲームが多い中、しっかり謎も伏線も回収してくれるので安心です。オトメイト三作目のスイッチ新作ですが、サンドリヨンパリカや幻想喫茶アンシャンテよりも個人的には好きなゲームです。乙女ゲーム業界もまだ生きてる…という希望をもらえました。(だってこと流星隊は名前がダサイし妖守はディレクターさんが心配…)

 

余談ですが、天供島の最高権力者の「卑流呼様」は葦でできた船に乗って天供島に流れ着いたそうです。日本の神話によると、ヒルコはイザナギイザナミが最初に作った「不出来な子」で、夫婦はヒルコを葦の船に乗せて海に流しました。(失敗したのは女の方から誘ったからだそうです)また、天女島で祀られているのはアマテラス様、ツクヨミスサノオに並ぶ太陽の神様で、イザナギイザナミの娘、ヒルコの妹に当たります。本来は高天原にいるはずのアマテラスは何故天女島にいるのでしょうか。黄泉は死んだイザナミが行った地で、イザナギが彼女迎えに行ってその醜さに驚き、去った地でもあります。また、ヒムカは「日向」、現在の宮崎県に当たる場所で「神話のふるさと」とも呼ばれているそうです。日本神話の要素がこれでもか!というほど盛り込まれているの主人公の名前はオランピアギリシャ神話?)、時貞が信仰するのはキリスト教、さっぱりわからない!どういうことだ!

というところで今回はおしまいにします。オランピアソワレ、本当に面白いので皆さんも是非!是非遊んでください。

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乙女ゲームの悪役令嬢に転生した あるある

第一話 まさかの異世界転生!?

ブランデンブルク侯爵家の長女として生まれた私、ロクサンヌ・フォン・ブランデンブルク社交界デビューを迎える予定の日に、衝撃的な事実に気が付いた。

どうやら私は乙女ゲームの悪役令嬢に転生していたようなのだ…!

ちょうど前世の私がトラックにひかれて死ぬ年にアニメ化をした大人気乙女ゲーム、「剣と魔法の世界でイケメンたちと恋愛をする」は庶民ながらも魔法の才能に恵まれたストロベリーブロンドヘアの美少女アリシアが魔法学園で個性豊かなイケメンたちと出会い、恋愛をするゲームだ。そして逆境に立ち向かいながらも聖女として光魔法の才能を伸ばすアリシアをあらゆる悪質な方法で虐める今作の悪役の一人が私である。

ゲームでのロクサンヌは最悪な女で、クリストファー王子と結婚するために他の妃候補を脅して婚約者となった。高飛車で異性の前では猫を被る、典型的な嫌な奴である。アニメ化した当時は、アリシアにした嫌がらせが不発となって悔しがるロクサンヌの顔芸のgif画像が出回ったものだ。第三者の視聴者からも嫌われるような女だったのだ。

そんなロクサンヌだが、ゲームのメインヒーローのクリストファー王子のルートでは婚約破棄を宣告されて今までの罪状を並べられ、城の地下牢に放り込まれて一生を過ごすことになる(断罪イベント)。他のルートも似たり寄ったりで、宰相の息子マルクスのルートでは毒を盛られて死に、騎士団長の息子タロウのルートでは戦争に行って死に、生徒会長のジロウのルートでは自費出版本の「王子に溺愛されて困っています」が晒されて社会的に死んでいた。

ロクサンヌの社交界デビューはゲーム開始の一年前、今ならまだ間に合うはず。何とかして破滅フラグを回避しなきゃ!

「お嬢様、何か考え事ですか?今日は社交界デビューだというのにまったくもう…」  と、考え事をしていると専属メイドのナタリーが私に話しかける。ふと、我に返る。初めてつけるコルセットのあまりもの圧迫感に意識が飛び、幸運なことにも前世の記憶が蘇ったわけだが、このままでは怪しまれてしまう。

「いえ、なんでもないのよ。準備を進めて頂戴。それと、いつもありがとう。」

すかさずナタリーに返事をした私は、これからの未来を憂い、深い溜息を吐いた。

 

~幕間~ 専属メイドの目から見て変わったお嬢様

私がロクサンヌお嬢様にお仕えしてから十数年になりますが、最近のお嬢様は人が変わったようであられます。以前は目が合っても何の反応もなく、何かをしても嫌味のひとつやふたつは当たり前でしたのに、最近はあいさつはもちろんのこと、何かにつけて感謝をしてくださるのです。

以前はもともと濃い顔のお嬢様にはあまり似合わない派手なメイクをしていたのですが、最近は私にメイクなどを一任してくださり、お嬢様に似合う薄めのガーリーフェミニンなんとかナチュラル抜け感メイクをするようになって、ますます美しくなりました。

少しドジっぽいところもあるのですが、そんなお嬢様が大好きで誇らしいです♡

 

第n話 王子と接近!?

とりあえず王子ルートを回避するために王子との婚約解消を試みたわけだけれど、前回のお茶会で料理にばかり気に取られていたら「お前、面白いやつだな」って言われて婚約解消をうやむやにされてしまった。このままだと牢屋に放り込まれてしまうし、私みたいな嫌な女との縁を切り離さないってことは何かを企んでいるのかもしれない。

そんなことを考えながら、城の庭園につく。そう、今日は一か月ぶりの定期茶会なのだ。

「お久しぶりですわ、クリストファー王子。」

私は完璧な淑女の礼であいさつをする。今日はシルバーの艶やかな髪をハーフアップにして、レモンイエローのパフスリーブのサマードレスを身にまとい、カリブ海の浅瀬のような瞳が映えるメイクをしてもらっている私は,侯爵令嬢としては満点の姿のはずだ。以前のロクサンヌならあまり似合わない濃いメイクに真っ赤な夜会用ドレスだが、今は違う。見た目に気を付ければ「庶民の女と結婚したいから婚約破棄して牢屋に突っ込みたい女」から「円満に婚約破棄したい女」にランクアップできるだろう。頭の中でほくそ笑む。

「ああ、久しぶりだな。変わりないか?」

「ええ、おかげさまで。」

互いに社交辞令を済ませたところで、私は早速本題に入った。

「ところで、婚約の件なのですがー」

「今日の菓子は城下町で人気の気イチゴのスコーンとレモンケーキだ。」と、王子が口をはさむ。彼の言葉を確かめるため、テーブルに目を向けるとそこには数量限定の巷で話題の菓子が置いてあった。

---今日はまだ時間がある、本題は食後でもいいだろう。

その後、私は何かと邪魔をされ、一時間後には婚約などすっかり忘れて王子と盛り上がっていた。どうやら彼とはかなり気が合うようなのだ。

「君は最近ずいぶん人が変わったな。前よりも親しみやすくなった。それと、クリスでいい。俺も、タロウのように君をロクシーと呼んでいいかい?」

クリストファー王子、いや、クリスは熱っぽい視線で私を見る。婚約破棄などすっかり忘れた私は、思わず

「はい、いいですわよ。クリス様」と返してしまっていた。

 

最終話 いろいろあったけど異世界転生してよかった

同じ転生者だったストロベリーブロンドのアリシアの逆ハー大団円エンド計画を阻止した私は、城の客室のベッドに座って、バルコニーから夜空を見上げた。

ここはゲームの世界だけど、私にとっては紛れもない現実だ。うだうだ悩んでも私らしくないし、数時間後には日が昇って明日が来る。ならば、今を精一杯生きるしかない。何より、私はクリスに伝えなければならないことがあるのだ。そう思いながら、私は寝る準備をした。

すると、扉をノックする音がした。気のせいだと思って無視すると、再び、今度は苛立った様子のノック音がした。

扉を開けると、宰相の息子のマルクスがいた。

マルクス…?こんな夜更けにどうしたの?」

「私は、あなたのことが好きでした。高飛車でいけ好かない派手女だったあなたは、ある日を境に聡明で快活な女性となり、私の心を奪いました。あの日の花火の約束は、一生忘れません。しかし、あなたはクリストファーの婚約者ですし、手が届かないので諦めます」

知らなかった。マルクスが私のことをそんな風に思っていたなんて。

マルクス…」

「ロクサンヌさん、あなたのことが好きでよかった。どうかお幸せに。」

そう言ってマルクスは普段のどこか冷たい顔つきから遠く離れた、優しい顔をして私を数秒見つめたあと、廊下へ消えた。

突然の告白に動揺したものの、なんとか心を落ち着けた私がドアを閉めようとすると。

「まだ開けたままにしてくれ。」

今度は、騎士団長の息子のタロウが来た。

「タロウ…」

「俺は、あんたが好きだった。守る気も失せるような傲慢で意地悪なお嬢様は心優しい美しい女になっていて、気づいたら目が離せなくなっていた。俺だけのお前の愛称をクリストファーに奪われたとき、俺は怒りでどうにかなりそうだった。でもさ、俺は例の呪いのことがあるしクリスは強い男だ。あいつにならお前を譲れるよ。」

知らなかった。タロウが私のことをそんな風に思っていたなんて。タロウは例の呪いを解くために、明日から隣国へ行くそうだ。タロウが一日も早く呪いから解放されますように…

突然の告白と別れの挨拶にまたしても動揺した私が呆けていると、タロウの生き別れの二卵性双生児の生徒会長のジロウが伝書鳩を送ってきた。

『ロクサンヌちゃんへ

 君のことが好きでしたが、僕は明日からタロウと一緒に旅に出ます。彼の呪いの責任は僕にもあるからね。君の自費出版本を読んだ時から僕はずっと君のことが好きでした。でも、君はいつしか痛い夢小説を書く女の子じゃなくなったね。そんな君の成長はうれしくもあり、悲しくもあったよ。クリスと幸せになってね。

               ジロウより』

知らなかった。ジロウが私のことをそんな風に思っていry)

 

気づいたら、クリスが部屋に入っていた。

「ロクシー、やっぱり起きていたんだね。」

クリスの顔を見て、心が揺らぐ。明日言おうと思っていたけれど、このままでは決心が鈍ってしまう。私は決心して、今すぐに言うことにした。

「クリス、私実はあなたのことが----」

「僕に言わせてくれ」

「えっ?」

クリスは私の言葉を遮って、私の目をじっと見つめていった。

「僕は君が、ロクサンヌ・フォン・ブランデンブルクが世界で一番大好きだよ。」

嬉しさがこみあげて、目が熱くなる。私は今、幸せだ。ゲームでも空想でもないこの世界で、光あふれる未来への一歩を彼と、踏み出した。

トラックにひかれて乙女ゲームの悪役令嬢に転生したらシルバーヘアーの美少女で、王子様をはじめとするイケメン達に猛アプローチされて、成績が上がって、一億円当たって、彼氏ができました!

ライバルたちはもう始めているぞ!!今すぐキミも異世界転生しよう!

 

 

という内容の小説を何十個も狂ったように読んでいた時期がちょうど一年前にあったんです。悪役令嬢・異世界転生・異世界召喚モノ読んでたら半日飛ぶ。そしてものすごい後悔する。あれってなんで全部微妙に違うんですかね。オリジナリティ出すなら根本的なところで発揮してくれよ。

私も早く異世界転生したい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミラキュラス3期 総評

3期最終話を見て絶望してから早2ヶ月。

そろそろ心の整理がついたので。。

結末から言いますとなんやかんやあった末にアドリアンはカガミといい雰囲気になって、それを見て絶望したマリネットはルカに泣きつきましたとさ!つら!!

 

監督がTwitterで呟いていた髪下ろしたマリネットが見れたのは良いけど失う物が多すぎた。三シーズン数年かけて行き着いた先がこことか鬼畜すぎる。距離は縮まらないし良いところでいっつも上手くいかないし。上手くいっても記憶消えるし。クワミに関しては最初はかわいー❤って思えたけど今は2人の邪魔でしかない嘘ですティッキもプラッグも大好きです。

でもなんで毎度毎度上手く行きそうな時に使命が~とか私利私欲のために力を使ったら~とか言うん??何度も世界救ってるんだから少しくらい良くない??だめ??

しかもシーズン4来年の秋からでしょ?死んだ

 

更につらいのはルカもカガミも良い奴なんですよ。カガミはマリネットは親友で傷つけたくないけれどそれでも同じ境遇のアドリアンが好きで、諦められなくて。ルカは出会ってから頭から離れない『音』を持つ面白くて可愛くて、誰よりも勇敢なマリネットが大好きで。

ぶっちゃけ今のマリネットとアドリアンがくっついてもメンヘラ共依存カップルができる未来しか見えないので今のままで幸せになれるならなって欲しいんです。だってその方が幸せだもの。みつを。

冷たくされた相手にも傘を渡す優しいアドリアンが好きなマリネット。強くてかっこいいレディバグが好きなアドリアンアドリアンの前では緊張してろくに話せないから、レディバグは絶対自分に振り向いてくれないから、2人は恋を諦めて、自分を好きでいてくれる人を選びました。せつねええ。

正直お互い好きな人に振り向いて貰えなくて苦しむのを見るのもつらいのでマリネットはルカと、アドリアンにはカガミと幸せになってもらいたいのです。。が!!監督さんがTwitterで「いつかアドリアンとマリネットは”本物の”カップルになる。」との事なので、ルカとカガミが振られる鬱エピソードが待ってるようですね。どうしてこうなった。

 

 

そもそもマリネットの負担デカすぎるんですよ。14歳の女の子にパリのヒーローは荷が重すぎるし、サイドキックのシャノワールにマスターフーの事とか話したくても何故か止められるし。シャノワールに庇われては単独で敵倒さなきゃいけなくなるし。その度に自分がやらなきゃ、自分が守らなきゃって負担が重なり、学校ではアドリアンとの関係は進展しないで空回りしては焦って。最後のマスターフー記憶喪失からの次のマスターの座授与でやられたに違いない。可哀想すぎる。なんで皆マリネットに押し付けるの…

やっぱり包容力が半端ない優しさと気遣いの塊、ルカ君にマリネットの傷ついた心を癒して貰うしかないんだ…ルカマリしゅき…

本当にアドマリ実現するのであればアドリアンを諦めることで改めて友達として!マリネットには彼と仲良くなって欲しいです。そしてこう、円満に2人にはお付き合いをして欲しいです。うん。本当の自分は~とかヒーローだから好きなんでしょ!とかそういう鬱展開嫌だダメ絶対。

 

そしてイケメンで一途で優しいルカ君は幸せになってください。カガミちゃんはお友達増やして楽しい生活を送ってください。もはや親目線。

 

2021年にはシーズン5の後日談のミュージカル映画が出るらしいですね。(YouTubeのPV素敵すぎる)シーズン5まであるの。。ぐちゃぐちゃドロドロなのに目が離せないフランスアニメ、ミラキュラスレディバグをどうぞよろしくお願いします。

 

https://m.youtube.com/watch?v=IcjFBDY4rWM

ミシェル・アレックス 感想

全乙女ゲーマーの涙腺を壊した男、ミシェル・アレックス。

彼のルートクリア後はドラクエ関連のものを見ただけで泣き、コーヒーを見ただけで胸が締め付けられ、ニンテンドースイッチを起動した(テトリス99をプレイしようとした)だけで目が熱くなったプレイヤーが耐えなかったという。(当社調べ)

 

いやほんとしんどい。もうつらい。何が辛くてしんどいのかは私が書き残したダイイングメッセージもといメモをご覧下さい。

 

プレイしていない方はまだ間に合うので大人しくスイッチがないなら本体毎、スイッチがあるならソフトをご購入しろ下さってから、じっくりプレイして涙腺ぶち壊してから読めください。まじで

 

f:id:kanata0324:20200101135321p:image

(この顔見るだけで込み上げてくる、、)

ミシェル

ラストはメインヒーローのミシェル!

ゲートのこと、数千年前にどの世界にも何故か出現している人間の存在、そしてなにかと似ている羽多野渉について掘り下げられるのではないでしょうか。

個人的にはミシェルが琴音に寄せる思いが、保護欲とか親愛とかじゃなくてもっと重い気がするので昔何があって、何がきっかけで運命だと思ったのか気になるのです。

あとミシェルとイルって目の色同じなんだよね…イルの体は数千年前に来た人間の物らしいから血の繋がりとかあったり?

ミシェルがイルルートで夜まで人間界に居ると顔色が悪くなるのも気になるし、スパルトイが心配だし、???とどんな関係があるのかも気になる、、普通ここまで来ると何となく全容がわかるものなのにとにかくみんな秘密主義だから何もわからぬ心配。

 

第1章

とびきりの珈琲を飲めるって知って喜ぶのもかわいいいよおおおおおつらお

なんでミシェルルートだと羽多野さんお喋りなの????こわい

あれか??二重人格か??あれそれだと変か

でも聞こえるのはミシェルのセリフだよね?やだもうこわいよお

ちなみにプロローグに出てくるラテン語の訳は「私はあなただった。あなたは私になる」なのだけど、これを踏まえると二重人格説が濃厚だよねー

凛堂よろしく最後見た目変わんのかな。

 

第一章

魔王ネタうける。アスモディアは今までのルートで何一つ触れられなかった(カエルムもだけど)ので心配だったけど定期的に村が滅びる点を除けば普通?ミシェルが向こうでも大雑把で飄々としていて安心。二面性とかはなさそう。遊び人りんどう…ドラクエネタは嬉しいです

ねえもう問題発生しちゃうのおほのぼのいちゃいちゃはいつみれんの…って思ったけど流石魔王様!安心させてくれる!ピアノ美しいし琴音ちゃん可愛いしミシェルの顔が良い。こう、包容力があるよね。あと若干頬を染めてるの私は見逃さなかったから!!もうクライマックスの曲使ってて心配だけど良いものを見れました。ミシェルまじで優しい素敵

そういえばボロボロのマグカップなんだろ…最早使用感どころかひび割れまくりのあのカップ…おじいちゃんがくれたやつとか?

イル????早くね???あともうこの段階でそんな琴音ちゃんとミシェルの関係て深いの???何が待ってるの???

嘘って??やっぱ魔界に帰らないと具合悪くなるのを隠して仕事のせいにしてるってことだよね!うん!別に体借りてるとかじゃ無いよね!すこーし嫌な予感がするぞ!愛が重いそして他のルートでもこんな風に思っていたとしたららしんどすぎるつらい切ない

琴音が幸せに暮らしいているのを見るだけで良いってさあ…あと本当のことを言えないって何…

スケールがでかくなってきた!!他の異世界も巻き込む感じなのね。ドローみ君や天界の神さんも危機を感じているみたいだし共同戦線張るなら心強い。

あと羽多野こわい。

第二章

切ない。琴音ちゃん完全にミシェルのこと好きなのにいいい。イルが信頼しても、頼ってくれないって寂しそうにしていてつらお。にしてもミシェルルートはやっぱり大団円なのね。イルがめっちゃ成長する。

ねえええええwオチが見えすいていて楽しいしアスモデウスアホすぎるwww琴音ちゃんめっちゃミシェル好きじゃん…もうほんと好きこのゲーム

終わったら何を!つたえてくれるの!狩谷君が分かるのに私読解力無いから何もわからない悔しい

アスモデウスさんの方が名前が魔王っぽいんだけどどゆこと?

イムリミットって何?勇者にやられた心臓が痛むのはなんで?心配怖い不安そしてそれを払拭する笑いを提供してくれるアスモディウスさん

ふぁ???ミシェルは魔王じゃないの??えっあんな魔王魔王強調しといてこのゲームまじで意表つくわ恐ろしい

ミシェル!来てくれた!かっこいいのだけれど自分で本物の魔王だって認めちゃうの?

琴音のことを世界で一番大切な女性って…俺の居場所とかまじでしんどいでも二章でいう言葉じゃない。あとどのくらいあるんだろ心配すぎるにしてもミシェルの正体を知って尚彼が来てくれたその事実が嬉しいとか言えちゃう琴音ちゃんは相変わらずいい女です。

やっぱりシンデレラ的なあれだったのね。タイムリミットで本物の姿になっちゃうと。じゃあ白い人は何?ミシェルは何者!?

いやミシェルガチめに人外じゃーん琴音のエッチはこういう意味か…あと翼あたりがどことなく天使を連想させるのですが何か意味はあるんでしょうか。あるのでしょう。

ぎゃああああああああああはい!ミシェルはあれでした。ガチめな人外でした。そういう事だよ。

ミシェルはあれだね、強すぎるんだね。世界も灰に返すとかチートどころじゃないよ…つら。にしてもアスモディアの魔王っていうのは本当に全部嘘だったのねしんどーい。そして結局アスモディア壊滅しちゃうし、、、まだ2勝終わっただなのに、、でもなんでアスモディア事情知ってたんだろう?勇者に倒されたのは?やっぱり謎は残る…

にしても最初の魔王コントは全部ミスリードだったなんて、、、そして最初のミシェルのやけにくぐもった声も別に白い人の耳が悪いとか脚色とかじゃなくて本当にあんなくぐもった声だったわけだよ。ミスリードがすぎる

でも推理小説好きなのは?幹部にしたがってたのは?つらお。にしてもイグニスルートで言っていた「最後の切り札」って自分の事なんだろうね…

ミシェルは誰よりも優しくて、愛情深くて、イルを大切に、家族のように思っていて。全然魔王様らしくない、優しい魔王様でした。琴音がドアを開けたあの日、一目散に彼女の元へ駆けつけて、彼女を抱きしめたのはきっとあの扉の先の孤独に耐えかねていたからなのかな?彼が夜になると帰らなければならなくなる度に辛くて苦しそうな顔をするのは隠している嘘が後ろめたいから、だけじゃなくて叶えたいのに叶わない、叶えようとすれば大好きな人や場所諸共消し去ってしまう自分の力を憎く、恨めしく思ったからなのだろう。そう考えると辛くてならない。彼がイグニスにやけに同情的だったのも、容赦無かったのも自分自身が災厄だったからなのかな。彼のことを思うとどうしようもなくつらい。はあああああああああつら。琴音ちゃんにはイグニスへの恐怖を、凛堂さんの過去を、異形を、イルの歪を、カヌスの業を受け入れた懐でミシェルの全てを受止め、受け入れて欲しい。そうじゃないと誰も報われないじゃん…大体よお公式にも騙されたわ。ミシェルルートの恋愛過程だとか言っていた「近くにいた人が気になる」って1章目から2勝目の中盤で完結してるじゃん…きっとこれから5章まで追いかける琴音ちゃんと逃げて根暗になるミシェルのいたちごっこと迫る異世界たちの崩壊が展開されるんだよ…あーつらい

 


第3章

琴音にも?もって何…

嫌だ切ないつらい。つらいしか言ってねえつらい。だってさ、どんなに偽りを騙ったって嘘はバレるとか切実すぎてさあ。今まで自分の力で殺してしまった何人もの生き物の墓もなんだかつらいしよう。毎回律儀に皆ただいま、って言ってるんだよ?こんな所にいたら心が枯れ果てて何も感じなくなったっておかしくないのに人の命を尊び、大切にしてるんだよ?ただの良い奴じゃねえかこんちくしょう。それにしても琴音にバレるなんて考えたくなかった、ただたまに物騒なことを言う不思議な魔王様でありたかった、とかつら。さっきも思ったけど彼は琴音とどうなりたいとかは決して言わないんだよね。彼女を見守りたい、彼女のコーヒーを飲みたい、ただそれだけで。今まで何度か彼の無垢さを感じたことがあるけれど、無垢ってよりかは無欲なのかな。本当にただそれだけなんだよ。ささやかすぎる願いなのに。叶わないのがつらい。可哀想。切ない。琴音との未来を願ったり、琴音と夜までいたい訳でもないのに。ただ常連の魔王様として、偽りの姿でも、彼女に自分を受け入れ、珈琲をいれてもらいたかっただけなのに。

イルが同じカプ推しでうれぴよ

居場所ってなんだろう。このゲームで幾度となく出てくる「居場所」。常連は皆自分が何であろうと客として受け止めてくれる居場所を求めてる。客として、それ以上もそれ以下も求められないのはきっと皆楽だし、つらい現実を忘れられる。奏でられた一時の幻。それを提供するのがアンシャンテ。でも幻は結局どんなに心地よくても、どんなに長居しても現実にはなれない。だから皆最後は琴音ちゃんを自分の居場所として求めてしまうのでしょう。そこにある物を居場所にするんじゃなくて、彼女に受け入れてもらい、自分もまた求めることで手に入れた居場所は格別に居心地がいいから。そして琴音も元職場という苦しい「居場所」から逃げて、祖父の店を自分の新たな「居場所」にしている。狩也だって、コロロだって、訪れる客は皆自分の居場所を探しているのです。そういう意味で、このゲームは居場所探しのお話なのかもしれません。仮初の居場所であるアンシャンテと、そこに訪れる居場所を求める者たちの物語。寂しくて、辛くて、毎日がしんどくて。居場所となる場所も人もいない孤独を抱える者たちと彼らが導かれるように辿り着いた不思議な喫茶店の物語なのです。

くっそ!!真面目にしたいのにアスモデウスさんが妨害するおおおなんだよこいつ面白すぎる空気読めえぇぇ憎めねええwwwwwwww

イル…推しカプが上手くいかないと鬱になるよね分かる私も未だにレディバグ見れずにいるもん

文章美しすぎる…琴音の会いたいな。会いに来て欲しいな。に呼応してミシェルもモノローグで会いたいな。会いに行きたいなってさあぁぁぁぁあばりくそエモい。何より琴音が全部ミシェルに委ねていたって反省するのもよかった。彼女は何より彼に伝えるのを、求めるのを怠っていた自分に憤っている、というところが好感が持てる。

亀裂を通して再開するのも素敵だった。思いが伝わったんだよ…!それにしても白い人まじで何。ミシェルも知らないってどゆこと。琴音ちゃんいい女すぎる。あなたがどんな姿であろうと、私の大好きなミシェルには変わりないって素敵すぎる。彼が自分の姿を異形だと、醜いと言って、自分のことを嘘つきだ身勝手だって語るのを止めるために彼のためにいれた彼の大好きな珈琲を渡すとかさああああああもうシナリオが素敵。しかも両思い確定じゃん。俺の大事な琴音だって!!やったねイル!お前の推しカプは健在だぞ!!

なんであのカップは特別なんだろ。そして幼少期は幸せだったと思うってどういう意味だろ。ミシェルが次会った時に全部話してくれるらしいから待ってよ。

あとあと!琴音がちゃんと有言実行してて良かった。ちゃんと彼に言いたいこと、彼に聞きたいこと、何より彼に伝えたい思いを伝えてくれてよかった。だからこそミシェルも前に進もうとしたのだと思う。

最後とか言わないでえぇぇもっと求めていいんだよおおおささやかすぎるんじゃ毎度毎度よおおおお。えっ人間だったのまじか。

おい羽多野なぜ今。

琴音ちゃん逃げて超逃げて

ソリトゥスさぁ…ゲート付近は危ないってわかるでしょ…あなた優秀なんでしょ…もうほんとにそういう軽率な行動控えた方がいいって、、

ということで3章!最後は不穏にもミシェルと羽多野が入れ替わったような描写がありましたね。いやできるなら最初からしろよって話ですね。なんなら何故今になって話せるようになったのか。手を伸ばしたのに跳ね除けられたとはどういう意味か。謎は深まるばかりです。しかし!ここは是非化乙女ゲームらしく愛と希望と信じる心で2人には乗り越えて貰いたいですね。運命の2人ならなんだって出来るでしょう。がんばれ!!!

 


第4章

おい偽物め!貴様!ミシェルを騙るでない!いいか??ミシェルはなあ、じぇんとるまーんだからわざわざ琴音をおびき寄せないしないしなんなら拉致誘拐もしないんだぞ!!分かったか!なぜに三択ふつうに「嫌」選びたいんだけど、、、

えっバッドエンドwwwww殺されるうう⤴︎︎⤴︎︎嘘でそ…普通に殺されるんだけどえっえっえいや喜ばねえよざけんな

よく気づいたぞ琴音ちゃん!そうです!そいつは!ミシェルではありません!!

なんで琴音ちゃんって変な男に好かれやすいんだろうね。アスモディウスさんといいナンパ師といい。灰被りさんといい。

ここに来てことねちゃんのサービスショット炸裂!吐血!!このシーンのためだけに!!吐血!!無駄に凝ってる!!

ひいいいいいむりいいいいこわいいいい絶対にこれをミシェルのギャラリーに入れるなよ!!絶対だぞ!!!分かったな!!

運命すぎる…強い…天界にあった方舟の正体もこれで納得。そしてゲートが全部人間界につながっている謎も回収されたわ。

どうしよう…あと一章…終わらせる?やめとく?やめとくか。うん。明日じっくりラストやって…いやいまやった方がのめり込める?明日4章からやればいっか?そしよ

ということでミシェルの全てが語られた第3章。今回の諸悪の根源は間違いなくソリトゥスさんですね。だからなんでゲート前に琴音をおびk羽多野、通称ノアによって拉致された琴音ちゃん。ミシェルが、あの誰よりもアンシャンテを大切にしてくれたミシェルがアンシャンテを二の次にする事に不信感を抱きます。そして偽ミシェルの正体を暴き、ピンチと共にミシェルが救いに来てくれるのです。羽多野から逃げる2人。その間にミシェルの口から彼の半生が語られるのでした。

うん!!!相変わらずジョーさんマジで容赦ねえ。みんな等しく惨すぎる。元々人間だったミシェルは、終わりの世界に適応するうちにどんどん体が異形になった。そしてその過程は数百年に及び、痛みは酷く、死を願っても体は再生してしまうのだった。とかどうして思いつくんだろうね????それからも時に訪れる客人を救うことも出来ず、ただただ死に行くのを見守ること数千年。絶望と絶望と絶望と孤独と孤独と絶望で記憶も思考も塗り潰される毎日ってすごく恐ろしい。悲しすぎる。真っ暗な、何も無い場所で一人で暮らすのは想像を絶する程苦しいのだろう。誰かを失う痛みも、世界を回す理不尽も、避けられない業の重みも辛いことには変わりないけど、それ以上に、何も無いのはとてもとても恐ろしいはずだ。そしてそれを耐えるには心を殺し、感覚を殺すよりほかない。そうして死んだように生きるミシェルに起きた奇跡こそが、琴音だった。永遠のような絶望も孤独も塗り替えて、彼の人生を照らす希望を琴音ちゃんのコーヒーが与えたのだ。たまたま発生したアンシャンテに、ことねちゃんに繋がったホール。天文学的な数字の1の確率。そんな奇跡によって結ばれた2人の縁。美しい、希望に溢れた、素敵なお話だと思う。与えられた良心を、親切を、彼はいつか絶対どんなに時間がかかっても返すと約束する。そうして諦めていたゲート探しをして、再び拷問のような体を作りかえる痛みに耐えて、彼女に会うと決めた。こうして、10数年の時を経て奇跡は再び起こり、運命の再会を果たす。こんな話を聞いたらミシェルしか考えられないよおおお尊いしんどい切ないいい

でもここで大事なのはミシェルが与えられた希望に、奇跡にあぐらをかかずにただ前に進み続けたことにあると思うの。挫けそうになった時、そのかけがえのない記憶や奇跡の象徴のコーヒーカップが支えたのは言うまでもないけれど、それ以上に彼は諦めずにただただ苦痛に理不尽に勝とうとした。ただ1人の大切な女の子に、救ってもらった恩返しをするために。絶望に身を任せるよりも、遥かにしんどい作業をしたんだよ。偉い。

ミシェルが珈琲を愛する理由は、彼が最初に飲んだ珈琲が、良心が、親切が、温もりこそが、彼にとっての奇跡そのものだったからなんだろうね。そして彼の一番好きな珈琲は琴音が入れてくれた救いの1杯だったのです。とうとーい。

 


5章

人間になっちまった、、、、誰が予想できたでしょうか。異世界で人外と恋愛するゲームでまさか人外が人間になっちゃうなんて。それにしても人間になっても普通にイケメンでかっこいいわチートじゃんwwwwはい!笑えなーい深刻~イル返せ~!

そういうことか!!そっちか!!!琴音ちゃんが人外になるのか、、、、

5章で終わりかと思いきやそんなことは無くもう1章ありましたとさ、、、バッテリーも危ういし色々あってしんどいので今までのことをここに書き、明日に備えたいと思います。

5章は主に人間になったミシェルが状況整理と琴音ちゃん奪還に向けて動くお話です。ノアの手により今まで願って止まなかった人間の姿を手に入れたミシェル。でもそれは最悪のタイミングでした。全てを灰と化し、命を蝕む破壊しか出来ない『魔王』の力。それが一番必要な時に人間に戻ってしまったことを実感したミシェルの「よりによって、無力で弱い人間なんかに」が悲痛だった。作中で何かと弱い弱い言われている凛堂さんに動きを封じられてしまうのは今までの二人の力関係を考えると異質で。彼の変化を否応なしに感じてしまう。

琴音を救おうと焦るミシェル。そんな彼をぶん殴って現実を見せる凛堂さん。大切な仲間を失いたくない、僕達を頼れと叱ってくれます。共通の時も指摘されていたミシェルの全部自分で済ませようとする所。初めて無力になった彼が仲間を頼るのは胸熱でした。

人間になったミシェルを見て、雫を人間に戻す可能性に希望が見えたのであろう御門さんの様子が深刻な状況とはいえ、少し嬉しそうだったり。

イルがミシェルを、琴音を危険に陥らせた要因が天界だと知って憤るのも、彼がミシェルを家族だと呼ぶのも感動した。イルは自分を受け入れ、惜しみない優しさを向けてくれた二人を、仲間と出会わせてくれたアンシャンテを愛しているのだ。

最後のシーンには終わりの世界にカヌス、イグニス、イルら常連ずが集結して、クライマックス!って感じに。アンシャンテが繋いだ縁が、幻が、現実のかけがえのない絆となって彼らの平穏を、日常を、愛すべきアンシャンテを取り戻すため各世界のラスボス達を集結させたのです。胸熱。

数万年も孤独を味わった世界にただ琴音を救うためだけに訪れるミシェルもかっこよかった…!いつ死ぬかも分からない。何が起きるかも、具体的なプランもない。それでも「適当にちょちょいっと解決してみせますとも」、いつかと同じ台詞を口にして大切な愛する人を救いに行く魔王様。彼の姿には普段通りの余裕の笑みがあってとても頼もしいのでした。魔王なら魔王らしく、欲しいものは何がなんでも手に入れろ。アスモデウスさんは最後までめっちゃいい役回り貰ってました。

終わりの世界に入り、ノアは彼がしようとしていることを話し、ミシェルに琴音を見つけられるわけがないと言い残して消えます。

ノアも最初は憎いし怖いし波多野だし邪魔すんな羽多野としか思えなかったけれど、まあ過去を知ったらそんな風には思えないよね。とりま創世記の研究者が控えめに言ってくそなのは分かった。にしてもちょいちょい神話ネタあって楽しい。騙されて何も無い世界に連れてこられたノア。世界と一体化して意識だけが残ってしまい、孤独となる。それでも誰かを恨んで、憎むのではなくただ家族に会いたいと、そう思って人間界に手を伸ばすのがつらくてしんどい。そうして上手くいかずにそれを辞めちゃうのもさ…己を忘れて怒りのままに行動をしないで、どうしようも無いまま生きるのもまたとても辛いのでしょう。だからこそ方舟に乗って訪れた人間の中の一人、ミシェルが苦しみ絶望しながら理性を失い、孤独を味わい、記憶を溶かしながらも生きているのに同情し、安心しながら過ごしていたのです。彼が琴音に救われるまでは。どうして自分は救われない。不平等だ。どうしてミシェルだけが、自分も同じはずなのにミシェルだけが救われるのか。彼はそこで初めてミシェルを憎みます。そして同時に自らの救済も渇望し、琴音を求めるようになりました。絶望と孤独の塊だったミシェルが前に進んで姿を変え、努力して自分の世界から離れるのはひどく耐え難かったのでしょう。そうして手を伸ばし続け、琴音の愛するミシェルになろうとして、意識でしかなかったかれは体を手に入れた。そして琴音にそれもこれも全部彼女を愛しているからだと告げるのです。ところで。本当にこれは愛なのでしょうか。思えばこれまでの愛のお話で、幾度となく語られたその言葉。それは全て琴音と常連達が互いに向き合い、歩み寄り、理解し、共に試練を乗り越えていく中で育まれたものでした。ミシェルも然り、琴音に貰った救いを今度は返したい、今度はお礼を言いたい、琴音を守りたい、大切にしたい、という願いで行動していました。そして何より、琴音も彼らも互いの居場所になろうとしていました。ところがどっこいノアは違います。彼は琴音に求めてばかり、強制してばかりです。これは愛ではなく執着、利用、使役に過ぎません。

人間のミシェルが再び終わりの世界で限界を迎えたとき、彼が目にしたカップは彼を叱咤します。まだ琴音にお礼を言えてない。まだ琴音に本当の自分で、嘘偽りなく話せていない。何より、まだ琴音に一番大切なことを伝えていない。そう気付いた彼は大好きなアンシャンテ、彼女のお店、自分の居場所での思い出を思い返し始めるのです。少し前の絶望ばかりしていた自分に重ねて面倒を見始めたイルをいつしか本当の家族のように思ったこと。カヌスに少し嫉妬したこと。イグニスや凛堂がいつしか日常の一部になったこと。何より、琴音が来てからのこと。彼女と再開した日のこと。その一つ一つが彼の足を進めます。どんなに痛くても。どんなに苦しくてもいかに自分が無力でも。彼は愛する人のために止まってはならないのです。

ほんっっっとに素晴らしいゲーム。回収される全ての伏線。美しすぎるお話。ゲートの謎も、ホールの謎も。過去に現れた人間たちとそれらが与えた影響も。『人間も人外もそう変わらない』こと。今までのお話の集大成とも言えるミシェルの物語。嘘をつき、隠していた彼。暴走し、愛する人を守れなかった彼。姿形が変わってもなお一途に愛そうとした彼。何度でも、何を犠牲にしても、どんなに苦しんでも彼女と共にあろうとした彼。そんな物語を一つにまとめたのがミシェルのお話でもあるのでは。

 


最終章

しんどい辛い切ない苦しい悲しいだけじゃなくて満たされた幸せも充分あるんだけどね…いやね…うん

多分今までプレイしてきたどの乙女ゲームよりも泣いたわ。ギャン泣きだった。

人外3人組が愛すべきアンシャンテを取り戻すために世界に一撃をぶち込むのはすごく頼もしくて、力強くて、同時にお話が終わりに近づいているのを感じて寂しかった。

イグニスがドローミを殴って目を覚まさせたり、カヌスが世界樹を殺す決意を固めたり、イルが神を脅して最終的にうっかり✩壊しちゃったり、御門さんがミシェルの件をきっかけに復讐をせずに雫さんを救うのを諦めなかったりと各々のルートでの問題が解消されて安心したし、何より皆がみんな自分の事に向き合い、ちょっとコミカルに解決していく姿はこのお話を見届ける心の準備が出来た。本当に長くて、それでいて一瞬のようなお話だった。ミシェルがちゃんと皆を頼ってノアの核に訪れた時。琴音の身体は既に人としての形を失っていた。もうこの時点で切ないから泣くよね。ミシェルに届かない声。大好きなのに、愛しているのに、伝えたい事があるのに届かない切なさ。あああああくっそおおおおふざけんなのあああああってなるよね。うん。それでも死にかけながらミシェルがいつものカウンターに座ってあの時の約束を果たした時。琴音の「いらっしゃいませ」は届いたのです。声がないなら作ればいい。腕がないなら想像すればいい。そうして琴音は自分を形作ります。琴音ちゃんの思いが伝わって凄く凄く胸が苦しい。そしてやっと触れ合えた時、ミシェルが優しく「ここにいたんだね、琴音」って言うのがさあ…そうしてミシェルは琴音ちゃんに嘘偽りないただの人間、ミシェル・アレックスとして、アンシャンテのカウンターで大切なことを伝えるのでした。コーヒーを入れてくれてありがとう。出会ってくれてありがとう。君が好きなんだ。愛している。全世界で1番好きだって。最初は救ってくれた親愛だったものが、そのうち笑顔で店に訪れる客を受け入れる君ともっといたい、もっと近付きたいって思いに。どうしようもなく愛おしくなったと。通じた二人の思いを見てノアは絶望します。自分の声は届かなかったのに、と。そこでミシェルが放つ言葉が強烈なのです…君に気づきたかった。君に気付いて対等な関係、友達になりたかった。孤独とか絶望とかじゃなくて、ただ君はそこにいて、言葉をかわせる存在なんだから。そうです。ミシェルのポリシーである、人外も人間も変わらない、がここで生きるのです。ここまで追い詰められてもミシェルはやっぱりミシェルで。誰にでも優しくて、暖かい人なのです。だからノアと本当の意味で友達になるために、琴音にちゃんと告白することを提案します。ノアは自分の思いが一方通行であったことを反省し、それでも琴音の優しさに惚れたのだと告白します。そして琴音は彼の思いを受け止めた上で、断るのでした。自分には世界で一番大切な人がいるからと。ノアはそれを受け入れます。なぜなら!ミシェルは救ったとか救われたとかじゃなくて、アンシャンテを継いだ琴音のどんなお客様だろうと受け入れ、もてなす素敵な笑顔に恋をしたから。選ばれて当然なのです。

暴走したノアの世界。彼を止めるためにミシェルは最後、アンシャンテで友人と最初で最後のお茶会を開きます。本当に彼は何処までも優しい、お人好しな良い奴なのです。こんな奴に魔王が出来るわけがありません。カップを打ち鳴らし、ノアは消えてゆきます。琴音と初めて出会ったあの日、コーヒーも琴音も無事だったのはノアのお陰だったから、その恩返しだとミシェルは笑うのです。

世界の崩壊は琴音の最後を意味します。既に体を失った琴音は、世界と共に消えゆくより他ありません。ミシェルにだけでも逃げてもらおうとする琴音に、ミシェルは優しく、とびきり甘く、わがままを言うようにお願いします。素直に甘えられた方が、嬉しかったり?と。いつかのように。琴音だって普通の女の子です。死ぬのが怖い。消えたくない。だからミシェルに一緒にいるようにお願いするのがとびきり切なくて甘くて胸が痛かった。君がいない世界なんて生きる価値がないってミシェルが言うのがさ…究極の愛の言葉じゃん????最強じゃん????

しかーし!最終的にどうなったかと言いますと琴音はノアのように、世界そのものになることで2人は無事生き長らえました。現在はアンシャンテのマスターのミシェルも沢山の手術と入院、そしてリハビリを経て奇跡のような復活を果たしたとはいえ、琴音に至っては実体がありません。はいしんどい。つらい。意識を集中しなければすぐに消えてしまうほど曖昧な存在となった琴音。それでも彼女を愛する元魔王はいつもあっさり愛するマスターを見つけてしまいます。なんたって運命のマスターだからね!

幸せなひと時。そんな中、琴音は自分がいつかミシェルが寿命を迎えた時にノアのように人間界を脅かす存在になるのでは、と零します。そこでミシェルはたとえ何年何万年かかろうと、どんな形でも彼女の経営するアンシャンテに訪れることを約束し、琴音もまたたとえどんなに長い時間だろうと、彼の来店を待つと約束するのでした。

古き絆と新たな出会いが交差する喫茶店。奏でられた一時の幻。幻奏喫茶アンシャンテ。今日もまた、不思議な喫茶店に訪れる個性豊かなお客様の来店を告げるベルが鳴り、二人のマスターが彼らを笑顔で迎え入れるのでした。

というのがざっくりとした最終章のあらすじな訳だけどさ!もうぶっちゃけもっとご都合主義で良かったのに…しんどいよおおおお。乙女ゲームの中で1番しんどい寿命問題ですよ??(当社比)というか普通の寿命問題ならまだ耐えられるけど琴音ちゃんは永遠の命だからね?重みが違う…おまけに実体もないってミシェル門限あり時代の方がまだマシだった…いやでも科学技術で…でもそれじゃあお話が綺麗じゃなくなる…うわあああああ。

とはいえ最後まで謎を残すことなく、綺麗に伏線を回収した上に今までの連想をさせる文章だったり、とにかく綺麗なお話だった。東京のはずれの~くだりとかじーんとしたし。

 


とにかくメインヒーローだけあってヒロイックなお話だったけど、コドリアのルパンとは違って(多分あのゲームは意図してルパンを絶対的なヒーローにしたのだろうけど)全部上手くいく!みたいな展開ではなかったかな。

ミシェルは最強の魔王様で、チートでなんでもアリなのにどうしようもなく優しい人だった。

本当にこのゲームは珈琲みたいでした。見た目は甘くて美味しそうなのに、いざ口にしてみると苦かったりして。それでもついつい飲み進めちゃって。終わったあとに残る苦味も漠然とした満足感もあって幸せな気持ちになれる。そんな作品。

ミシェルが恋に落ちたのは、救われたからとかじゃなくて嘘をついていた自分の本当の姿を知ってなお、いつかと同じように暖かいコーヒーを入れてくれる琴音ちゃんの優しさに触れたからなんだ…尊い

ミシェルルートを終えてから心がずっとこのゲームが心から離れないのだが。何でだろ。モヤッとする終わり方なんて今まで何回もあったし、つらくて苦しい終わり方だって何度も見てきたのに。やっぱり今までやってきたどのゲームよりも、今まで読んできたどのお話よりも、最後のミシェルの約束が切なくて切なくて苦しいのにどうしようもなく希望に満ち溢れていたから?わからん。でも私はずっとどうして乙女ゲームの人たちは互いの愛の絶対性をあんなに信じられるのか分からなくて、そういうものだって思ってきたじゃん?でもミシェルの『たとえ何万年かかろうとも、どんな姿になろうと、必ず琴音のお店に来る』という約束が彼の半生を知って、彼が琴音を取り戻す為にしてきた思いを、苦難を、彼の全てを知ったら疑いようのないものになったんだよ。だから私はそのうち来る終わりが怖くて泣いたわけじゃないと思いたい。彼らの運命のような巡り合わせとその始まりを見届けて嬉しくて、感動して泣いたんだ。だって2人はあんなに幸せで、互いをあんなに愛しているのだから。彼らのお話を拝見してきた私は笑顔で、少なくとも幸福な気持ちで見届けるべきだ。幻奏喫茶アンシャンテの始まりを。

ところでこのゲームのテーマは『それでもあなたは愛せるか』らしい。確かにどのルートでもあなた(琴音)は彼らの後暗い過去を知り、業を知り、真実を知ってしまう。時には彼の今までを塗り潰し、作り替えるような決断もしてしまう。でもそれがなんだって言うのか。あなたの思いは変わらない。あなたの愛は揺るがない。見た目がなんであろうと、相手が誰であろうとあなたは変わらずに彼らを平等に客として扱うのだ。彼らの居場所になってあげるのだ。ミシェルルートが特別なのは、彼のルートではミシェルが琴音の体が人間でなくなっても、世界そのものになっても変わらず愛したから。

そういう意味でやつは狡いやつなのである。最っ高においしい役をもらったとんでもなく狡いチート野郎なのだ。こんなの泣くしかない。

いつまてもだらだら書き続けそうなのでいい感じにまとめたい。うん。

 

 

 

とのことでした。ごめんね!まとめられなかったわ!このゲーム何回かやったら整理つくかもだけどそんなことやったら精神崩壊するわ!いつか大人になったらまたやる、、

前回の2倍の文字量は我ながら引きますね。いやでも本当に、それほど書いてしまうほどミシェルルートは衝撃の連続で、プロットの浮き沈みがジェットコースター並だったのです。そして何より綺麗すぎる。ちりばめられた伏線が、最初のモノローグの復唱が、大団円的展開が、ストーリーが、最後のタイトル回収が、ミシェルルートはとんでもなく完成されている。

乙女ゲームという媒体でしか表現出来ないストーリーだと思う。きっと小説にも、漫画にも、アニメにも、ドラマにも、映画にも、音楽にも、演劇にも幻奏喫茶アンシャンテは表現出来ないのではないでしょうか。

 

やっぱりこのままだと風呂敷がとんでもないことになりそうなので畳みます!いつかまとめられる器量が備わったらまとめます!

早くFDで幸せなミシェルと琴音が見たいんじゃ頼むくれ、、切ない、、

 

凛堂薫 感想

実は私、カヌス→イグニス→凛堂→イル→ミシェル"ル"ゥ"ゥ"ゥ"ヒックツライヨォの順に攻略したんですけどうっかりブログの順番間違えちゃいましたね。別にくーちゃん(進化後)怖すぎて記憶から抹消した訳じゃないですよHAHAHA

(まじでくーちゃん怖くてしばらくアンシャンテのジャンルサイコホラーノベルゲームかと錯覚した)

というわけで!凛堂さんルートいってみよー

 

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凛堂

自撮り送り付ける凛堂さんかわいい

御門さんがこのシナリオを引っ掻き回すんだろうな…だる…だってきっとあれでしょ?異世界のせいで彼女がぬいぐるみみたいになっちゃったんだよね??彼女ってくーちゃんだよね??伏線ばればれなんだよこんちくしょういやこれバレるようにやってるのか

怖い怖い怖い怖い彼女紹介される怖い怖い怖い怖い怖い怖いいやあああ

ひいあまりサスペンスはないや良かったうんいやー愛があってよかったうん。

去年??????彼女を失ったのは最近なのなんなのこわいえっ腕食わせてんの訳分からねえこえええええ幸せってなに。

は?????妹?????は?

 


1章の感想を読んでいるとラスト10分が特徴的過ぎるあまり肝心の恋愛について何も進展が無かったかのような印象を受けますね。安心してください!そんなことありません!

茶店で始まる第1章では、草庵が凛堂に琴音ちゃんの話と彼女についてお願いをする所から始まります。ここで何を言ったのかはあとでのお楽しみなのでしょう、楽しみです。

天崎島での事件のせいで仕事に勤しむ凛堂さんと毎日写真を送り合うのもなかなか可愛いです。さらにさ!凛堂さんのことを知りたがったり、心配したり、モテているか気にしたり、私服のかっこよさを他の常連に力説したりと無意識のうちに彼のことが気になっているのが読んでいる側にはばればれなのです。かわいい。そして凛堂さんも満更でもなさそうなのがまた…私服は若作り若作り言われているしまあ実際田舎のヤンキーおじさんにしか見えないけど田舎の東北出身の琴音ちゃんからしたらイケイケなのかもしれない。というかだったら琴音ちゃんもっと好きになっちゃう。買い物をする帝君を見ていつか誰かから本気で愛されたり、真剣にプレゼントを選んでもらいたいと思わず口に出しちゃう琴音ちゃんにりんごジュースあげるのもさ…完全に妹みたいな扱いされているのがまたかわいいそれでもしょっちゅう口説いているしやっぱ気はあるんだよね??恋愛対象じゃないとか言われたらクソ凹むわ

まあ御門さんのかのじょ今は人外なんだけどね!もともと人間で凛堂さんの妹だったんだけどね!重すぎてうける!!みかどのかのじょがぬいぐるみなのは何となく察せたけどまさかそれが凜堂の問題とのセットとは流石に思わなかったし、、、年齢も合わなくない?凛堂42で彼女さん30くらいってこと?みかどさんは29??わけわかめ。なんか若いのってもしや?あれ?もうよくわかりませんし怖いですね。

 


第二章

いや自業自得やん…それ凛堂さんのせいじゃないよ。自分を責めてしまう以外に気持ちの処理が出来ないのもわかる。あーしんどいかわいそうむり。これ望み薄なんだね、きっと雫さんはずっとこのままで、凛堂さんも御門くんもくーちゃんとして雫さんを生かすんだ…それでもこれも共存のあり方なのかもしれない。言葉は通じなくても、感情は分からなくても、彼女がどんな形であれ生きているだけで御門さんは幸せなんだよ。そこにあるのは間違いなく愛なんだ…しんど

ミシェルは人外と人間の差はあまりない、でも凛堂さんはあまりある、っていう対比が良い。似たもの同士の2人でも認識には大きな違いがあって、どちらの言い分も理解できるからこそこのゲームは一筋縄ではいかない。琴音ちゃんも二人の考えを知って迷うんだけど、最終的には自分とアンシャンテこそが答えだと、人間と人外は本質的な所では同じで、互いが悲劇を生み出すだけじゃないという。この時の凛堂さんも大人で、琴音ちゃんの考えを受け入れはするけど認めはしないんだよね。それは私としては全く問題ないというかむしろベストアンサーだよね。妹さんのことを忘れるなんて無理だし、かといって頭ごなしに反対されても嫌だったからこうして一人の大人として琴音ちゃんを受け入れ、自分の考えは大事にして、彼女のために生かそうとする姿勢はとても好感が持てました。今までの二人とは違って彼の後悔は、苦しみは過去にあるからわりかしさっぱりしてる…?

それにしてもさ!急に琴音ちゃんに俺のこと好きか嫌いだったらどっち?とか一番好き?とか顔近づけたりとかとても素敵…恋愛対象として見られなかったらどうしようとか思ってたけどその心配はないね。きっと落とせた絶対落とせたさすが琴音ちゃん。というか口説き方がこう、逃げ道を作らない感じがとても大人だし自分ははぐらかすのがずるいですね。これで騙されてたとかだったら(某マフィアみたいに)凹むわ。怖くなってきた。

姿が変わっても愛し続ける、周りの偏見なんて気にしない、そんな御門さんはとても素敵に思えたのだけどまだ二章やん…こわ…

生きてさえいてくれれば良いって言うけれど彼女を人間に戻すために七年間も研究してたって位だから全然諦めていないんだね…助手くんはなんなの心配変に引っ掻き回すなよ!絶対だぞ!どんなに時間がかかっても、どんなに大変でも諦めなければ絶対に報われるから御門くんには頑張ってほしい。なんたって彼のいる世界は愛する人の為に頑張る人にならどんな奇跡も起きるオトメイトの世界なんだからね!

何を大切に思うか、誰を大切に思うかは個人の自由

狩谷くんが作ったアイス食べたい

 


3章

りんどーさん大人でかっこよくてつらい。琴音ちゃんがからかわれて怒るのも可愛い。というか料理上手でタワマンの上の階に住んでて国家公務員って攻略対称のなかじゃ1番ハイスペックじゃないですか、、いちいちデートとか言うのも、彼女だと思われて否定しないのもずるいよお

でも最後に琴音ちゃんが出し抜いて彼女になりたいって言ったらどうしますか?って言うのが最高によかった。そして心の中で叫ぶのも可愛かった。

部屋に生活感がないのも、趣味の話をしないのも全部雫さんが人外になってからで、彼の時間は7年前から止まったままなのもしんどいけど、琴音ちゃんと一緒に自分の幸せを見つけてもらいたいです。そんで早く二人はくっつけ。お互い絶対好き同士なのにもどかしい。

おうちデート二回目にしてまた良い雰囲気をぶち壊される二人。そして御門彰のせいで凛堂さんは呪詛にかかって死にかけに。咽び泣く私。決断に苦しむ琴音ちゃん。見過ごせば死ぬ、生かせば彼の今までが全て否定されるという究極の決断。それでも『私』たる淡木琴音は彼を生かす道を選択する他ないのです。彼を愛しているから。彼を生かしたいから。彼と幸せになりたいから。人間としてとか、人外とか関係なく琴音ちゃんは凛堂香と幸せになりたかったからどんなに彼に憎まれようと、恨まれようと、彼が苦しもうが構いません。それが自分の身勝手なエゴだと知って尚、彼を生かす道を選択するのでした。

私があなたを受け入れてあげる。そういって琴音ちゃんからする初めてのキスはどうしようもなく苦しい、心の痛むものでありながら究極の愛を体現しているように思えます。

はいーしんどーい!はいはいはい!しんど!

2回目デート前から最中にかけて琴音ちゃんのせわしない心の叫びやどきどきが可愛くてニヤニヤしていたのも束の間、気づいたら瀕死の凜堂さんの命を救うか人間としての彼を守るかという重すぎる決断を任されていました。御門はさ、最愛の彼女を生かすために彼女を人形していて、その事を否定しなかった琴音ちゃんならきっと友人の凛堂を殺さないでくれると思ったんだろうね。汚い奴だよまったくもう。そもそも何故に凛堂に呪詛かけたん?もういいや。つらいししんどいし深く考えたくないので。

 


最終章

雫さんきもい。彰くんかわいそう。

最初私は凛堂さんの人生を否定したくなかったし、奪いたくもなかったから飲ませないっていう選択をしたんだけどそれだとbad直行だったのね。それもそのはず、それは私の意思であって淡木琴音の意思ではないからなんだよ。淡木琴音は凛堂さんが嫌がるのを、悲しむのを分かっていて彼を生かしたのです。御門が雫を生かしたのと同じように。そうして半分人外になった凛堂さんですが、引きがいいのか人外ズの中で一番かっこいい感じの人外になりましたとさ。普通にキャラデザ的には屈指のクオリティだしめっちゃ人外してる。エロかっこいいし知能はそのままだし。それでも素直に喜べるはずもなく、琴音ちゃんは罪悪感にやられるわ凛堂さんは影で苦しむわで見てられん。最後はもどりますよね?今のはサービスショットですよね?(そうだと言ってくれ)(ほとんど諦めてる)

そんな中、琴音ちゃんは凛堂さんの本音を知って尚彼をデートに誘い、今までと同じようにデートも出来ると証明しようとして失敗します。やはり人外と人間は違う。彼の人生を奪った自分に彼を励ます権利なんてない。ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。…このゲームこんなのだとは思わなかったんだけど…

それでも琴音ちゃんは私はあなたが何であろうとどこにいようと好きですと告白するのです。そして凛堂さんは人外と人間にそう違いはない。僕は今でも琴音ちゃんのことが好きだよ。この気持ちは人外になっても変わらなかったと返します。

素敵ですね。性別を超えた愛。人種を超えた愛。世代を超えた愛。そして、種族を超えた愛。愛というのは障害が大きければ大きいほど、違いが大きければ大きいほど美しく、かけがえの無いもののように感じられます。

ところで、普通の幸せってなんでしょうね。このルートで繰り返し語られる幸せっていうのは、きっと好きな人と恋愛して、結婚するという意味での幸せなのでしょう。現代日本を生きる人間にとって最も身近な幸せです。琴音ちゃんの幸せは自分の居場所で生きる事で、凛堂さんの幸せは妹と妹の彼氏と仲良く暮らす事でした。そしてそれを失って自分の幸せを諦めていた頃に琴音ちゃんと出会い、二人で幸せを探そう、なんて思うようになりましたが、優しくていつも自分のことは後回しの凛堂さんのささやかな願いはまたもやすぐ壊されました。

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凛堂さんコンプです!いえーいぱちぱち

ただただ御門さんと雫さんが可愛そうなお話だった。人外より余程に人の道から外れた人間によって雫さんを奪われ、彼女を取り戻そうと自分の命を削り、真実を知るや否や彼女に人を食わせて雫さんを取り戻そうとした御門さん。人外の彼女を愛せなかった自分を責めていたけれど、反応もなくて死んだように生きているのじゃ悲しくて辛いよ。それは凛堂さんと琴音ちゃんを比較するまでも無いと思うのです。でも御門さんは優しいから、自分を何としてでも責めて、軽蔑して、それでも雫さんを取り戻そうとしないとやってられなかったのでしょう。この二人がかわいそうで、切なくて、苦しくて心が終始持っていかれた。

とはいえ最後に凛堂さんが勇気を出して分からない未来を不安に思うのをやめて、希望を信じてくれたのはよかった。人外と人間でも幸せになれる、そう思わせてくれるお話でした。結婚して、家庭を持つ、「普通」ではなくても、人と人ならざるものが手を取り合いながら歩み合い、支え合う「普通」も同じくらい素敵なのです。他のルートでは扱っていない、それでいてこのゲームにおいてとても大事なことを掘り下げてくれて良かった。

 

こうしてルート毎の感想を見ていると全部に共通するもの、それぞれで独立しているものが見えますね。人外との恋をテーマにするだけあって、違いをどう乗り越えるか、がネックにあります。そしてやっぱり凛堂さんがあの姿のまま終わる、ラストのスチルに関しては人外サイドで写る、というのがこのゲームのコンセプトを徹底していて一ジョーDには脱帽です。いやほんとすごい、、

 

次はラスト、ミシェルルートです。